【栄養士監修】葉酸摂取を厚生労働省が推奨!なぜ必要なのかをかわかりやすく解説!

葉酸 厚生労働省厚生労働省がサプリメントから特定の栄養素を摂取するよう勧めることは、あまり例がありません。しかし、妊婦において葉酸摂取をサプリメントから勧めるには確かな理由があります。妊婦は早急に負担なく確実に葉酸を摂取する必要があるからです。

厚生労働省がサプリメントから葉酸摂取を勧めていることを不思議に思う妊婦さんへ、葉酸を確実に摂らなければいけない理由などを説明していきますので、ぜひ参考にしみてくださいね。

葉酸の摂取を厚生労働省が推奨している理由

厚生労働研究で先天性神経管閉鎖障害が増加している

厚生労働省は、平成12年に「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に関わる適切な情報提供の推進について」という文章を発表しました。

これは平成11年、厚生労働科学研究において神経管閉鎖障害の増加が指摘されたことによります。

他の先天性疾患であるダウン症は、高齢出産の増加や治療技術の進歩によっての増加、水頭症も出生前診断や治療技術の進歩などにより増加が見られてると結論されており、これらの増加を防ぐ方法は現時点ではありません。

ただし、神経管閉鎖障害は葉酸の摂取である程度防ぐことができる障害です。神経管閉鎖障害が増加した理由は葉酸の摂取不足の妊婦が増えたためかどうかはこの研究では判っていません。

しかし、正確な原因追求よりも早く、諸外国で効果のあった、葉酸のサプリメントを摂取するという方法を厚生労働省は推奨するということを決めたのです。

先天性神経管閉鎖障害は生涯介助が必要になることも

先天性神経管閉鎖障害は、無脳症や二分脊椎などに分かれます。多いのは二分脊椎で、腰の部分に腫瘤を持って生まれてきたり、多くの場合は同時に水頭症も見られます。手術によって腫瘤を取り除き、水頭症の治療を行う必要があります。

二分脊椎は難病に指定されており、治療のために何度も手術を繰り返したり、水頭症のコントロール、長期のリハビリが続きます。

知的障害、運動障害など、多岐にわたる障害が見られ、何も無かったかのように生活できるレベルから、生涯にわたって介助が必要となることもあります。

食の多様化で葉酸の摂取量が減っている

神経管閉鎖障害は、環境因子や遺伝因子などの理由もありますが、原因の半分は妊婦の葉酸摂取不足とされています。妊婦が葉酸を摂取すれば、多くが予防できる障害です。

厚生労働省では、神経管閉鎖障害が増加した理由を、食の多様化によって葉酸の摂取不足になる妊婦が多いと考えました。そして、妊娠を考えている女性ならびに妊婦へ葉酸の積極的摂取を勧める事となったのです。

では、食の多様化で葉酸摂取量が減っているというのは、どういうことでしょうか?葉酸が含まれている食品は、主に野菜や果物です。

飛び抜けて多く入っている食品はなく、様々な野菜を食べる習慣が必要です。(飛び抜けて葉酸含有量の多いレバーは、摂り過ぎると胎児に奇形の恐れがあるレチノールの含有量も多いので、妊婦には積極的に勧められません)

また、摂り溜めができない栄養素なので、1日摂ればしばらく摂らなくても大丈夫というわけにはいきません。毎日コンスタントに取り続ける必要があります。

現代は結婚しても共働きが増え、調理に時間のかかる野菜を積極的に食べられない状況にある女性も増えました。

また、買ってきた惣菜や市販のお弁当など、手軽に安価で空腹を充たすこともでき、それらには野菜があまり多く入っていません。このような食事をしていると、野菜はほとんど摂っていないということが考えられるのです。

反対に、健康にとても気をつけて、積極的に野菜を摂る女性もいます。このように食事の傾向がさまざまになっており、葉酸の摂取にバラツキが大きくなっていると厚生労働省は考えたのです。

葉酸が欠乏すると起こるリスクなどを、『必読!葉酸欠乏で妊婦や胎児に与える影響とは?』の記事で更に詳しく解説していますので、必ず目を通しておきましょう。

海外で成果を上げている合成葉酸の摂取

葉酸と先天性神経管閉鎖障害の関係は、以前から知られていました。しかし、日本では野菜の摂取量が諸外国にくらべて多い傾向にあったので、葉酸の摂取を国が勧めるまでには至らなかったのです。

諸外国では野菜の摂取量が少なく、妊婦に葉酸のサプリメントからの摂取を勧めてきており、それが一定の成果を上げ、神経管閉鎖障害の減少に結びついています。

通常の食品に含まれる葉酸は「プテロイルポリグルタミン酸型」と呼ばれる葉酸の形で、吸収率が50%と非効率的な葉酸です。さらに、葉酸はとても壊れやすい栄養素なので、加熱などでさらに減ってしまいます。

サプリメントで使われる葉酸は合成された葉酸で、「モノグルタミン酸型葉酸」になります。これは吸収率が85%ほどになり、効率の良い葉酸となります。この点も神経管閉鎖障害予防に効果があった理由の1つと考えられています。

日本も、妊婦の野菜の摂取量を直ぐに増やすようにするのは困難であることと、諸外国で葉酸のサプリメントで一定の効果が見られていることから、葉酸の摂取をサプリメント(モノグルタミン酸型葉酸)から推進するという通知となったのです。

しかし、アメリカなどの効率的に栄養が取れるならサプリメントを積極的に摂る国民性とは違い、日本人は自然から摂る食品にこだわる傾向もあります。

自然の食品から葉酸を多く摂取できれば確かに良いのですが、私の経験も含め、妊娠初期はつわりもあってなかなか食べられない時期でもあります。

野菜を摂ることにこだわって妊婦が強いストレスを感じてしまっては、そちらの方が赤ちゃんにとって良くないことです。自分が信頼できるサプリメントを見つけておきましょう。

葉酸サプリの正しい選び方

安全であること

日本で販売されているサプリメントならば、特に危険なものはありません。しかし、個人輸入などは日本の規制を受けないものもあるので注意が必要です。

ダイエットサプリなどを個人輸入し、手足のしびれなどの症状が出て医療機関を受診したというニュースを時々見かけます。

日本で売られているサプリメントで、より安全なものをと思うならば、「GMPマーク」のあるサプリメントを選ぶのも1つです。GMPとは、第三者機関がサプリメント工場での安全性など、厳しいチェックをクリアしたものに付与されるマークです。

サプリメント大国のアメリカでは、日本のGMPより厳しい基準のGMPマーク認証制度があります。そういった海外のサプリメントでも良いのですが、海外の摂取表示が読めないと1日に摂るべき粒数が判らないということも考えられます。さらに、アメリカのサプリメントは概して日本のサプリメントより粒が大きいなどの飲み難さもあります。

どんなに良いサプリメントでも、安全に摂取し続けなければ意味がありません。日本人に合わせた日本製のサプリメントの方が安心して摂取できます。

葉酸量が400μg摂れること

厚生労働省が通達しているのは、合成葉酸から400μgの葉酸摂取です。これは妊婦の量ですので、通常の成人女性は1日240μgの摂取が推奨されています。

葉酸には美肌効果もあると言われており、美肌のためのサプリメントに入っていることが多いです。なので、妊婦用では無いサプリメントの場合だと、葉酸の含有量が200μg程度であることも多いのです。

妊娠を希望する場合、又は妊婦さんは1日400μgを確実に摂れるサプリメントを選びましょう。

「美肌のために飲んでいたサプリは1日200μgの葉酸が入っているから、これを2倍の飲めば400μg摂れるよね?」と考えてしまいがちですが、そのようなサプリメントに入っているのは葉酸だけではなく、他のビタミンやミネラルも入っていることが多いです。

2倍以上飲んでしまうと、それらが上限量を超えてしまうことがありますので、指示された量の以上に摂取するのは止めましょう。

続けられるサプリメントであること

葉酸サプリメントは、続けられるサプリメントであることが大事です。厚生労働省からの通達によると、妊娠の1ヶ月前から妊娠3ヶ月まで葉酸の積極的摂取がすすめられています。

5ヶ月間は葉酸サプリメントを毎日摂ることになるので、飲みやすく続けやすいものであることはとても重要です。

価格も大事ですし、飲みやすい形状(粒の大きさ、粒数)、味や臭いなども注意しましょう。私の経験上や他の経験者も含め、つわりの時期などは、臭いがあったり粒が大きいサプリメントは飲み込みづらく、飲むのが億劫になってしまうことがあります。噛むタイプのサプリやお菓子タイプなどは飽きてしまいがちです。

妊婦に必要な栄養が入っているサプリメントであること

妊婦に必要な栄養は葉酸だけではありません。ビタミンB群や亜鉛やマグネシウムや鉄など、妊娠していない時以上になる栄養素もあります。

特に、血液の量が通常の1.5倍になる妊婦は鉄不足になりがちです。いくつもさまざまなサプリメントを飲むことは、妊婦本人にとっても、お財布にもとても負担です。

サプリメントは1種類で済むように、妊婦に必要な栄養素がはいったサプリメントであるといいですね。

葉酸サプリメントの選び方を知ったあとは、どの葉酸サプリが良いのかについて、『妊婦さんにおすすめの葉酸サプリと葉酸が必要なコレだけの理由』の記事も合わせて参考にしておきましょう。

まとめ

厚生労働省は、平成11年に報告された厚生労働研究の結果により、平成12年に妊婦及び妊娠を計画している女性への合成葉酸からの葉酸摂取を勧める通知を発表しました。

先天性の障害はいくつかありますが、先天性神経管閉鎖障害は葉酸摂取によってある程度の予防が可能な障害であるためです。

自然の食品からの摂取ではなく、合成葉酸(サプリメント)からの摂取を推奨することとなったのはいくつか理由があります。

諸外国でサプリメントからの摂取することで先天性神経管閉鎖障害が減少したということ、妊婦に野菜摂取を勧めても十分な葉酸を摂取するまでの量を食べることは難しいことなどです。

さまざまなメーカーからサプリメントが販売されていますが、安全であること、十分な葉酸量が摂れること、続けやすいサプリメントであること、妊婦に必要な他の栄養素も含んでいることなどを基準に選ぶといいでしょう。

安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ

妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。

そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。

私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。

なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。

そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。

管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。

今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。

間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪

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