牛乳は、カルシウムやたんぱく質も摂れるので、健康のために朝食やおやつの時に飲んでいる人が多いのではないでしょうか?
もしかしたら、栄養たっぷりなので喉が渇いたら飲んでいるという人もいるかもしれませんね。牛乳には葉酸も含まれています。でも、一般的な牛乳で葉酸を充分に摂ろうと思うと少し難しいのです。
ただ、牛乳の中には葉酸を多く含んでいるものがあります。一般的な牛乳とその牛乳にはどれくらいの葉酸やその他の栄養が含まれているのか、どのように飲めばいいのかということについて、管理栄養士である私が詳しくお話していきますね♪
記事の目次
一般的な牛乳では葉酸は摂取できない
一般的な牛乳に含まれている葉酸の量
牛乳を含め、乳製品の多くは葉酸があまり含まれていません。まずは、乳製品のうち葉酸を多く含むものから順に表に示してみました。乳製品の中でも一番葉酸を多く含んでいるカマンベールチーズでも47μgしか葉酸を含んでいません。
それから、初めにお伝えしたとおり、一般的な牛乳では、葉酸を効率的に摂ることはできません。一般的な牛乳(普通牛乳)に含まれている葉酸の量は、「100mlの牛乳で5μg」です。
一般牛乳の場合は、葉酸が5μg含まれていますが、加工乳や低脂肪乳には残念ながら葉酸は含まれていないのです。
食品名 | 100g当たりの葉酸の量 |
カマンベールチーズ | 47μg |
プロセスチーズ | 27μg |
カッテージチーズ | 21μg |
ヨーグルト(全脂/無糖) | 11μg |
クリームチーズ | 11μg |
パルメザンチーズ | 10μg |
牛乳(一般牛乳) | 5μg |
加工乳 | 0μg |
低脂肪乳 | 0μg |
思いの外、乳製品の葉酸の量が少ないですよね。なお、妊娠中はリステリア菌の心配がありますので、この表の中のカマンベールチーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、パルメザンチーズは食べないようにしましょう。
妊娠中の葉酸推奨量は480μg!
妊娠中には、1日に480μgの葉酸摂取が厚生労働省から推奨されています。牛乳100mlで葉酸が5μgなので、200ml(約コップ1杯)だと10μgです。
これだと、妊娠中に必要な葉酸1日の量480μgのうちのたった約2%しかとれないのです。これではあまりにも少なく、1日量に程遠いです。
では、葉酸を多く含む牛乳はあるのでしょうか?実は、あるのです。それは、どんな牛乳かご紹介しましょう。また、その牛乳を飲む時の注意点などもお伝えします。
葉酸が多く含まれている牛乳もある!
明治ミルクラブとスッキリCa鉄に含まれている葉酸の量
先程紹介した通り、基本的には乳製品の多くは葉酸の含有量は少なく、葉酸の摂取のために摂るにはおすすめできません。
しかし、牛乳の中でも「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」の2つは、葉酸摂取の為に飲んでも良いと思える程、豊富に含まれている乳飲料なのです。
葉酸を多く含む牛乳の「明治ミルクラブ」「スッキリCa鉄」と「一般的な牛乳」それぞれのコップ1杯200mlに含まれている葉酸の量と、その他の栄養素について表にして比較してみました。(200mlあたりの栄養素で計算)
栄養素 | 明治ミルクラブ | スッキリCa鉄 | 一般的な牛乳 |
葉酸 | 120μg | 120μg | 10μg |
エネルギー | 90kcal | 74kcal | 134kcal |
たんぱく質 | 5.8g | 6.0g | 6.6g |
脂質 | 2.4g | 1.2g | 7.6g |
炭水化物 | 11.2g | 9.7g | 9.6g |
カルシウム | 340mg | 340mg | 220mg |
鉄分 | 3.4mg | 3.4mg | 0.04mg |
妊娠中には、1日に480μgの葉酸摂取が厚生労働省から推奨されています。「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」には120μgの葉酸が含まれており、これを飲むと1日の葉酸の必要量の約27%を摂ることができます。
これは、葉酸が豊富に含まれているとされる、茹でたブロッコリー100gや納豆100gと同じくらいの葉酸の量なのです。一般的な牛乳には、10μgしか含まれていないので、格段に葉酸が少ないのがわかりますね。
食品100g当たりの葉酸の量 | |
ブロッコリー(茹で) | 120μg |
そら豆(茹で) | 120μg |
サニーレタス | 120μg |
納豆 | 120μg |
ほうれん草(茹で) | 110μg |
オクラ(茹で) | 110μg |
エネルギー(カロリー)は一般的な牛乳の方が134kcalと高く、脂質も7.6gと「明治ミルクラブ」(2.4g)「スッキリCa鉄」(1.2g)の3倍以上多くなっています。
カルシウムは、「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」の方が340mgとたくさん含まれていて、一般的な牛乳の220mgに比べると栄養価が高いですね。
鉄分は、一般的な牛乳は0.04mgで、「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」の3.4mgに比べるととても少ない量ですね。たんぱく質と炭水化物は3つともそんなに差はありません。
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」は、牛乳に比べるとエネルギーや脂質を抑えつつ、葉酸、カルシウム、鉄分を多く含んだ牛乳と言えますので、妊娠中には嬉しい飲み物ですね。
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」は、身近なスーパーでも売っていますし安価です。しかも、買ってきたら調理せずに飲めますので、熱や水に弱い葉酸を逃がさず摂ることができるのです。
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」に含まれている葉酸以外の栄養素
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」には、葉酸の他にもカルシウム、鉄分などの妊娠中に嬉しい栄養素がとても豊富に含まれています。
①カルシウム
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」の両方には、カルシウムが340mg含まれています。これで、妊娠中の1日の奨励量の約52%を摂ることができます。いわしの油漬けやししゃもと同じくらいのカルシウム量が含まれているのは嬉しいですね。
妊娠中の1日のカルシウムの推奨量:650mg | |
「明治ミルクラブ」「スッキリCa鉄」 | 340mg |
ししゃも100g | 340mg |
イワシ(油漬け)100g | 350mg |
カルシウムは、お腹の赤ちゃんの骨や歯を作る働きがあります。他にも、筋肉や心臓の発達促進、血液凝固、酵素の活性化にも影響ます。
妊娠期にカルシウムを通常より多く摂る必要はありませんが、通常でも不足しがちな栄養素です。妊娠中には積極的に摂りたい栄養素なので、豊富に含まれているのはすごく有り難いですよね。
②鉄分
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」には、鉄分が3.4mg含まれています。これで、妊娠初期の1日の推奨量の約30%、妊娠中期・後期だと約16%を摂ることができます。
納豆やがんもどきと同じくらいの鉄分を含んでいて、牛肉(たん)や枝豆よりも鉄分が多いのです。
妊娠中の1日の鉄分の推奨量 ・妊娠初期 :11~11.5mg ・妊娠中期・後期: 21.0ー21.5mg | |
「明治ミルクラブ」「スッキリCa鉄」 | 3.4mg |
納豆 | 3.3mg |
がんもどき | 3.6mg |
コンビーフ缶 | 3.5mg |
牛肉(たん) | 2.5mg |
枝豆 | 2.5mg |
特に妊娠中期から後期にかけては、赤ちゃんへ栄養や酸素を送るために、お母さんの血液量が増加します。
この時、全身へ酸素を送り届けるヘモグロビン(血色素)に比べて血漿(けっしょう)と呼ばれる液体成分が増えるため、血液全体が薄まった状態になり、貧血を引き起こしやすくなります。
また、赤血球を作り出す葉酸が不足することでも貧血が起こりやすいと言われています。
飲み方の注意点
①飲み過ぎによるカロリーオーバー
いくら身体に良くて栄養があると言っても牛乳は、飲みすぎるとカロリーオーバーになってしまいます。
「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」は、一般的な牛乳よりもエネルギーと脂質が低めですが、たくさん飲むとカロリーオーバーになってしまいますので、注意が必要です。
妊産婦バランスガイドの牛乳・乳製品に照らし合わせると、牛乳は1日にコップ1杯(200ml)にするか、よく飲んでもコップ2杯(400ml)までにしておくといいでしょう。
理由は、カロリーオーバーになる可能性があることと、色々な種類の乳製品から栄養を摂る方が栄養が偏らないからです。
②ホットミルクでは葉酸が減る
葉酸は、熱に弱いのでホットミルクにすると葉酸が少なくなります。できれば、そのままの状態で飲んだ方が葉酸が効率的に摂れます。葉酸は熱に弱く、温めるとせっかく含まれている葉酸が壊されてしまってもったいないですよね。
食品による葉酸は体で利用される割合がとても低いことがわかっているのです。まず、調理することで熱によって、食品に含まれている葉酸が半分に減ります。
さらに、体の中で代謝される時にそのまた半分になります。結局、体内で利用される葉酸の量は、本来食品に含まれている葉酸の25%の量になってしまうのです。
こういった事から、葉酸を摂取する目的であれば温めたりせずそのまま飲むようにしましょう。
まとめ
一般的な牛乳は、あまり葉酸を含んでいないので、効率的に葉酸を摂るのは難しいのです。しかし、「明治ミルクラブ」と「スッキリCa鉄」には、120μgの葉酸を含み、妊婦さんの1日の推奨量である480μgの1日の約40%を摂ることができます。
ただし、ホットミルクにしてしまうと、葉酸は熱に弱いので葉酸の量は減ってしまうので、できるだけそのまま飲むようにしましょう。
葉酸を含んだバランスの良い食事を取り入れた上で、さらに効率的に葉酸を摂りたい場合は、葉酸のサプリメントがおすすめです。現在、ビタミン類やカルシウム、鉄分も豊富に含んだサプリメントがありますので、妊娠中にうまく活用できるといいですね
安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ
妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。
そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。
私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。
なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。
そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。
管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。
今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。
間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪
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