【栄養士監修】葉酸がたっぷり摂れるモロヘイヤ!知っておきたい葉酸の含有量や栄養まとめ

葉酸 モロヘイヤ葉酸を摂ろうとする時、葉酸含有量の多い食べ物を調べますよね。その時に葉酸含有量の上位に上がってくるのは「モロヘイヤ」という野菜です。

聞いたことがある人も多くなってきましたし、スーパーなどで売られていることも増えたので、「そう言えば、見たことある!」という人もいるかと思います。

しかし、積極的に食べる人は多くないのが現状です。

葉酸が多く含まれているので、効率良く摂取するためにモロヘイヤを食べようかと考えている妊婦さんへ、モロヘイヤに含まれる栄養や、効率よく食べる方法、簡単な調理法などをわかりやすく紹介していきますので、ぜひ葉酸摂取のために参考にしてみてくださいね。

モロヘイヤには葉酸がたくさん含まれている!

モロヘイヤ100g中の葉酸は250μg

モロヘイヤにはどの位の葉酸が含まれているのでしょうか?モロヘイヤ100g中には、葉酸が250μg含まれています。成人女性は1日に必要な葉酸量は240μgの葉酸摂取が推奨されていますから、十分な葉酸の量です。

妊娠期は、通常時に推奨されている240μgの他に240μg必要とされていますので、モロヘイヤ100gで半分は摂れることになるように見えます。しかし、生のモロヘイヤ100gに含まれる葉酸を、全て体の中に吸収できるわけではありません。

モロヘイヤ1食量は50g程度

モロヘイヤは茹でて食べる野菜で、茹でると嵩がとても少なくなります。それでも、モロヘイヤ100gを1人で食べるには多い量で、1人分は多くて50g程度です。

モロヘイヤは茹でると葉酸量が半分に減る

葉酸は水に溶けやすい栄養素です。なので、茹でることで水に葉酸が流れ出てしまい、茹でたモロヘイヤ100gの葉酸量は67μgです。

モロヘイヤの特徴はぬめりとクセのない味

モロヘイヤを全く食べたことが無い人にとっては、モロヘイヤが青臭くて固くて、美味しくないイメージに見えるかもしれません。実際のモロヘイヤは、イメージとはだいぶ違います。

茹でるととても柔らかく、そしてクセのない味わいの野菜です。そして、茹でて刻むと独特の強い粘りが出ます。口の中で噛んでいる内に、粘りがどんどん出てくることもあります。

海外ではスープにするのが一般的ですが、日本ではお浸しにして食べられることが多いです。さっぱりとしたポン酢や、かつお節などの出汁の味によく合います。粘りのおかげでするすると食べられ、食欲が無くなるときにピッタリの野菜です。

モロヘイヤは中近東原産の野菜

モロヘイヤは1980年代から日本でも栽培され、食べられるようになりました。それからずいぶん経ちますが、まだまだ認知の度の低い野菜です。

モロヘイヤの見た目はシソに似ていますが、木の葉のようにも見えます。昔から食べているという地域もなく、調理方法があまり知られていないのも、日本で広まらない理由かもしれません。

しかし、原産国である中近東では、よく食べられている野菜です。エジプトで昔、どんな治療も効かなかった病気の王様が、モロヘイヤのスープを飲んだら治ったという話もあり、モロヘイヤを「野菜の王様」と呼ぶくらいです。

モロヘイヤの旬は夏ですが、4~10月頃まで収穫できます。スーパーなどで見かけたら食べてみたい野菜ですね。

葉酸以外も!モロヘイヤに含まれている嬉しい栄養

カルシウムがたっぷり

モロヘイヤはカルシウムの多い野菜です。日本ではカルシウムというと乳製品や小魚に豊富に含まれているというイメージですが、モロヘイヤのカルシウム含有量は100gで270mgもあります。

妊娠期にカルシウムを増やす必要はありませんが、妊婦が多い20~30代女性のみならず、日本人は慢性的にカルシウムが不足しています。

1日約650mg必要なカルシウム量に対して、1日400mg程しか摂れていません。(国民栄養健康調査参照)乳製品が苦手な人も、モロヘイヤで積極的にカルシウムを摂りたいですね。

カリウムで高血圧対策

モロヘイヤにはカリウムが多く含まれています。カリウムは体の中でナトリウムと拮抗し、血圧の上げ下げにかかわる栄養素です。つまり、血圧対策にはカリウムを多く摂ることが推奨されます。

妊娠中は、血液の量が通常の1.5倍に増えます。赤ちゃんに栄養を送りつつ、自身の体にも栄養を行き渡らせるためです。

血液の量が増えれば、当然血圧も高くなります。摂取するナトリウム(いわゆる塩分)を減らすのには限界があるので、カリウムを多く摂る必要があるのです。

モロヘイヤに含まれるカリウム量は、100gで530mgです。カリウムも葉酸と同じく水に溶ける性質がありますが、もともと含有量が多いので減ったとしても多くのカリウムを摂ることができます。その為、妊婦さんは積極的にカリウムを摂るため、モロヘイヤを摂ることがオススメです。

水溶性多糖類で便秘予防

モロヘイヤの粘りは、ムチンやマンナンなどの水溶性食物繊維(水溶性多糖類)です。妊婦さんはホルモンの影響や、運動量が減ることなどから、とても便秘になりやすくなります。

その為、水溶性食物繊維をしっかり摂って、便にたくさんの水を保たせることで、柔らかく出しやすい便にしておく必要があるのです。

さらに水溶性食物繊維は、余分な糖分などを体が吸収する前に吸着してしまう性質があるので、血糖値の急激な上昇を抑えます。

妊娠中は赤ちゃんを育てるために多くの糖分が必要ですが、現代の日本人は糖質を摂りすぎる傾向にあるので、モロヘイヤで糖分の摂り過ぎを少し抑えることが出来るのは嬉しいですね。

モロヘイヤから葉酸を摂取するときに気をつけたい調理方法

アクがあるので生食は向かない

モロヘイヤを茹でると、葉酸のほとんどが水に流れてしまうなら、生で食べたら良いのではないかと思いますね。また、水に流れるなら電子レンジで加熱したらどうだろうと思いつく人もいるかもしれません。

モロヘイヤはシュウ酸といういわゆる「アク」の多い野菜なので、生食には向きません。

さらに、シュウ酸は水に溶ける性質があるので、電子レンジで加熱した場合は、モロヘイヤに残ってしまって美味しくありません。モロヘイヤは生で食べるには向かず、どうしても茹でる必要のある野菜なのです。

モロヘイヤは冷凍保存が便利

モロヘイヤを食べる時、その都度茹でるのはとても手間がかかりますね。モロヘイヤは一気に茹でておいて、冷凍保存するのが便利です。

モロヘイヤを含む野菜の多くは、生のまま野菜室に入れておくだけで、葉酸などのビタミン類が時間と共に壊れて減っていきます。茹でて冷凍すれば、葉酸が壊れるのを止めることも出来るのでおすすめです。

食べる時には、自然解凍するだけで食べることができ、冷やっこに乗せたり、卵焼きに入れたり、納豆に混ぜたりと、簡単にモロヘイヤを摂ることができますよ。

納豆も葉酸が多く含まれている食材で有名です。詳しくは、『葉酸は納豆から多く摂れる!妊婦が納豆を食べるべき理由とは』の記事を参考にしてくださいね。

家庭栽培モロヘイヤの注意点

野菜として売られているモロヘイヤは、若葉の部分です。モロヘイヤは家庭菜園などで栽培できますが、その時にはモロヘイヤの毒性に注意しなければなりません。

モロヘイヤの種には「ストロファンチジン」という毒性があり、食べると死に至ることもあるので注意が必要です。

モロヘイヤが育ちすぎて花が咲いたりした場合には、食べないようにしましょう。市販されているモロヘイヤは若葉だけを収穫しているので問題ありません。安心して食べてください。

足りない葉酸はサプリメントを利用しよう

葉酸が多く含まれている事で有名なモロヘイヤですが、現実的なお話をするとモロヘイヤのお浸し1食分50gでは葉酸28μgしか摂れません。1日640μgの葉酸が必要な妊婦さんにはとても足りませんよね。

そんな時は、サプリメントの葉酸から確実に増えた分である640μg摂る必要があります。妊娠初期に葉酸が足りないと、生まれてくる赤ちゃんに先天性神経閉鎖障害が起こる可能性が高くなるためです。

サプリメントの葉酸は、野菜などに含まれる天然の葉酸(ポリグルタミン酸型葉酸)よりも、吸収率がよい合成葉酸(モノグルタミン酸型葉酸)を使用しています。厚生労働省からも合成葉酸による確実な葉酸摂取を勧めています。

それでも、モロヘイヤには葉酸以外にも妊婦に必要な栄養素がたくさん含まれているので、モロヘイヤを食生活に取り入れることはオススメです。足りない分の葉酸をサプリメントから補うようにして下さい。

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まとめ

モロヘイヤは中近東原産の野菜で、日本では1980年代より食べられるようになりました。葉酸は100g中に250μg含まれておりとても豊富です。しかし、モロヘイヤは茹でてアクを抜く必要があり、茹でる段階で葉酸も抜けてしまい、1/4程度になってしまいます。

モロヘイヤには葉酸の他にカルシウムやカリウムなどの栄養素も多く含まれ、妊娠期に必要な栄養素が多く含まれています。モロヘイヤの種には毒が含まれてしまっているので、必ず若葉のみを食べるようにしましょう。茹でて冷凍しておくと、簡単に食べることが出来るのでおすすめです。

安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ

妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。

そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。

私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。

なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。

そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。

管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。

今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。

間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪

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