葉酸は妊娠期に多く必要になる栄養素です。妊娠を希望する時や妊娠が判明した時など、「葉酸を摂ろう!」と見たり聞いたりすることが増えますね。
普段はほとんど聞いたことのない葉酸というものは一体どんな栄養素なのでしょうか?さらに、葉酸を多く摂ろうとする時に色々調べていると、極めて含有量が多い食品が「レバー」であることに気が付きます。妊婦がレバーを食べるなら、どの位食べればいいのでしょうか?
葉酸摂取のためにレバーを食べようと考えている妊婦さんへ、レバーに含まれる葉酸量と、気をつけなければいけない点などについて説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
記事の目次
レバーには葉酸がたっぷり含まれている!
レバーには葉酸はたくさん!焼き鳥1本で390μg
焼き鳥の鶏レバーは、1本30gです。焼き鳥鶏レバー1本の葉酸の含有量は390μgあります。レバーには極めて多くの葉酸が含まれているのです。レバーが英語で、日本語では肝臓です。肝臓は栄養が集まる工場のような臓器です。なので、葉酸の量も極めて多いのです。
レバーは葉酸含有量が多い食品ですが、「レバー≠肉」です。レバーがの葉酸含有量が多いからといって、鶏肉にも葉酸が多いのかというと、そうではありません。鶏胸肉100gでは葉酸含有量5μgです。レバーだけが突出して多いのです。
妊婦の葉酸必要量は通常の2倍以上
葉酸は体の細胞分裂にかかわる栄養素で、人間誰でも必要です。葉酸の摂取推奨量は成人女性の場合1日200~240μgです。
平成27年度国民健康・栄養調査では、成人女性は食事から1日230μg程度の葉酸を摂っています。なので、普段の食事では、偏った食事をしていない限り、あまり不足する心配のない栄養素です。
しかし、妊婦の場合は葉酸の摂取量が一気に上がります。妊婦さんは1日640μgの葉酸を摂ることが推奨されています。通常の2倍以上になりますので、通常の食事をしていては確実に不足してしまいます。
これは、妊婦さんの体内で赤ちゃんが1つの受精卵から人間になるまで、とても多くの細胞分裂を繰り返すので、そのために多くの葉酸が必要になるのです。
妊娠初期はもちろんのこと、妊娠が判明する前の妊娠超初期から多くの葉酸を摂っておくことが大事です。妊娠超初期から妊娠初期にかけては、赤ちゃんは生きていく上でとても大事な部分を作っています。
その時に葉酸が足りないと、細胞分裂がうまくいかずに、先天性神経管閉鎖障害という障害が出るリスクが高くなります。この障害は、日常生活に一生介助が必要になる重い障害となることもあるのです。
豚や牛のレバーの違い
焼き鳥に使われるのは鶏レバーです。では、焼肉でよく食べられる牛レバーや、レバニラによく使われる豚レバーでは、葉酸の含有量に違いがあるのでしょうか?
品名(100g) | 葉酸量(μg) |
鶏レバー | 1,300 |
豚レバー | 810 |
牛レバー | 1,000 |
牛、豚、鶏を比較すると、鶏レバーが一番多いです。それでも、牛レバーや豚レバーでも十分多くの葉酸が含まれていますので、どれを食べても葉酸を十分に摂取することが可能です。
妊娠中はレバーの食べ過ぎに注意!
ビタミンAの摂り過ぎには奇形の原因
レバーが葉酸の含有量も多く、妊婦に少なくなりがちな鉄分の含有量も多い食品です。(鶏レバー30gで鉄2.7g)なので、たくさん食べたほうが良いと思いがちですが、ネックになるのは、妊娠初期に摂取を控えたいビタミンA(レチノール)が多く含まれているということです。
妊娠期にビタミンAを摂り過ぎると、お腹の赤ちゃんに奇形が生じるリスクが上がるのです。成人女性のビタミンA(レチノール)必要量は650μgRAEです。これは妊娠期でも変わりません。妊娠期のビタミンA(レチノール)摂取量については、厚生労働省から通達も出ています。
鶏レバー30gでビタミンAは4,200μgRAEあります。焼き鳥1本でも必要量の6倍以上の含まれていますので、レバーにいくら葉酸が多く含まれていても、妊婦さんはレバーを食べないほうが良いということになります。
レチノールとβカロテンは違うので注意!
ビタミンAを多く摂ってはいけないと言われると、「人参やほうれん草などの緑黄色野菜もビタミンAが豊富なんでしょう?食べない方がいいの?」と思ってしまいますね。
体に入ると同じビタミンAの働きをしますが、レバーのビタミンAは「レチノール」、緑黄色野菜は「βカロテン(カロチン)」です。
お腹の赤ちゃんに影響をおよぼすのは、レチノールの方ですので、βカロテンではありません。むしろ、緑黄色野菜からしっかりβカロテンを摂り、ビタミンA不足にならないようにすることが大事です。
品名(100g) | βカロテン当量(μg) | レチノール当量(μg) |
鶏レバー | 9 | 4,200 |
人参 | 1,700 | 140 |
自然の食品の場合は、野菜のビタミンAはほとんどがβカロテン、動物性食品のビタミンAはほとんどがレチノールと考えて問題ありません。
しかし、サプリメントを摂る場合、ビタミンAがβカロテンなのかレチノールなのかをしっかり確認するようにしてください。
妊娠中に積極的に食べない方が良い食べ物に、うなぎもあります。その理由を、『葉酸が多く含まれているうなぎは妊娠中に食べても大丈夫?』の記事で詳しく紹介していていますので、合わせて参考にしてみてください。
足りない葉酸はサプリメントで確実に!
せっかく葉酸がたっぷり含まれているレバーですが、ビタミンAの含有量を考えると1口程度しか食べられません。なので、レバーから葉酸を摂るのは難しいということになります。
他にも野菜や果物にも葉酸が多い食品もありますが、1日640μgの葉酸を毎日確実に摂るのは難しいです。
葉酸は赤ちゃんの先天性神経管閉鎖障害予防のために確実に摂りたい栄養素です。普段の食事から十分に摂れない場合には、サプリメントを利用して確実に摂るようにしましょう。
妊娠初期は厳しいつわりで、しっかり食べることも難しい時期ですので、サプリメントの利用でストレスなく摂ることは大事です。
サプリメントに使われる葉酸はモノグルタミン酸の形で入っており、体で吸収されやすいのが特徴です。
食品に含まれる葉酸は、モノグルタミン酸がたくさんくっついたポリグルタミン酸で、体内で一度1つ1つバラバラにしてからしか吸収されないので、吸収率が悪くなります。この理由からも、妊娠中はサプリメントからの葉酸摂取がおすすめです。
葉酸のサプリメント利用については、厚生労働省も推奨しています。1日に必要な葉酸640μgの内、240μgを食品で、残り全てサプリメントから摂ったとして、葉酸の上限量は1日1,000μgですので十分範囲内におさまるので問題ありません。
つわりでほとんど食事が摂れないことを考えて、サプリメントで葉酸をしっかり摂っておきましょう。
まとめ
妊婦は葉酸必要量が、通常の2倍以上の1日640μgを摂るように推奨されています。鶏レバーでも、豚でも牛でも、レバーには葉酸が豊富に含まれ、レバーの焼き鳥1本で1妊婦さんに十分な量が摂れます。
しかし、レバーにはビタミンA(レチノール)も多く含まれており、ビタミンA(レチノール)の取り過ぎはお腹の赤ちゃんに奇形が生じるリスクが高くなります。
ビタミンA(レチノール)の摂取量はは1日650μgなので、レバー1口分程度です。このことから、レバーで葉酸を摂取するのはおすすめできません。ビタミンAは緑黄色野菜などのβカロテンから摂るようにし、葉酸は野菜や果物から摂るようにします。
葉酸は不足するとお腹の赤ちゃんに先天性神経管閉鎖障害が起こるリスクが高くなります。食品から摂れない分はサプリメントを利用し、確実に摂るようにして下さい。
安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ
妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。
そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。
私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。
なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。
そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。
管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。
今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。
間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪
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