チンゲン菜は、その名の響きの通り中国から伝わった野菜です。チンゲン菜の旬は春と秋ですが、栽培しやすく成長が早いことからハウス栽培されるようになり、近年日本でもたくさん出回っています。
チンゲン菜は、妊娠中には重要な栄養である葉酸を多く含み、さらにその他の妊娠中に大切な栄養素も豊富に含んでいるのです。
ここでは、チンゲン菜はどれくらいの量の葉酸を含み、他にどんな栄養素が含まれているのかをお話しましょう。合わせてチンゲン菜の葉酸を効率的に摂取できる食べ方もご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
記事の目次
チンゲン菜には葉酸がたっぷり含まれている!
チンゲン菜に含まれている葉酸の量
生のチンゲン菜100g(1袋は約300g)中の葉酸の量は、生のチンゲン菜では66μg、茹でると少し減ってしまいますが53μg、油で炒めると62μgです。油炒めは、生で食べるのと葉酸の量はあまり変わりません。
100g当たりの葉酸の量 | 生のチンゲン菜 | 茹でたチンゲン菜 | 炒めたチンゲン菜 |
66μg | 53μg | 62μg |
妊娠中には640μgの葉酸が必要
妊娠中には、640μgの葉酸を摂取するように勧められています。野菜の中でも葉酸を多く含んでいる枝豆でさえも100gでは、一日分も摂れませんよね。
でも、手に入りやすく、料理の幅があるチンゲン菜は、他の食品と組み合わせることによって多くの葉酸が摂れる便利な野菜なのです。
100gあたりの葉酸の量 | |
枝豆 | 260μg |
モロヘイヤ | 250μg |
パセリ | 220μg |
芽キャベツ | 220μg |
小松菜 | 110μg |
チンゲン菜 | 66μg |
白菜 | 61μg |
また、チンゲン菜には、葉酸の他にも妊娠中に摂っておきたい栄養素がとても豊富に含まれています。さらに、チンゲン菜の栄養の嬉しい特性があるんです。
葉酸以外も!チンゲン菜に含まれている嬉しい栄養
妊娠中は、葉酸はもちろん、その他にも色々な栄養素が必要になりますよね。チンゲン菜には、妊娠中に重要な葉酸以外の栄養素が豊富に含まれているのです。
チンゲン菜に含まれている妊娠中に嬉しい栄養素について、生のチンゲン菜、茹でたチンゲン菜、油炒めのチンゲン菜にした場合を表にまとめてみました。
100g当たりの栄養素 | 生のチンゲン菜 | 茹でたチンゲン菜 | 炒めたチンゲン菜 |
鉄 | 1.1mg※ | 0.7mg | 0.9mg |
カルシウム | 100mg | 120mg※ | 92mg |
カリウム | 260mg※ | 250mg | 230mg |
ビタミンC | 24mg※ | 15mg | 21mg |
βカロテン | 2,000μg | 2,600μg | 3,000μg※ |
チンゲン菜の葉酸以外の栄養素は、鉄分やカルシウム、ビタミンCなどが豊富に含まれているのです。妊娠中に、積極的に摂りたい栄養素ばかりですよね。
そして、嬉しいことにチンゲン菜は、茹でても油で炒めてもあまり栄養素の量が変わらないのです!これは、嬉しい特性ですね。
でも、これらの栄養素の名前は聞いたことがあるけど、どんな効果があって、妊娠中になぜ必要になってくるのかを知っている人は少ないと思います。
これから、チンゲン菜が持っている栄養素の働きや妊娠中のメリットなどについて一つずつご説明しましょう。
鉄分
油炒めのチンゲン菜100g当たりの鉄分は、0.9mgです。鉄分を多く含む野菜の代表格として広く知られているほうれん草は、茹でたもので鉄分が100g当たり0.9mgです。
チンゲン菜は油炒めをすると、茹でたほうれん草と葉酸の含有量が同じなんです。ちょっと驚きですね。
100g当たりの鉄分 | 生 | 茹で | 油炒め |
チンゲン菜 | 1.1mg | 0.7mg | 0.9mg |
ほうれん草 | 2.0mg | 0.9mg | 1.2mg |
妊娠中は、赤ちゃんに鉄分をたくさん送らないといけないので、母体は貧血になりやすいです。特に妊娠中期から後期にかけては、鉄分が豊富なものを食べるようにしましょう。
また、妊娠中の貧血は産後の体の回復、母乳の出かたにも影響するので、貧血になっている人は改善しておく必要があります。チンゲン菜の油炒めを食べて効率的に鉄分を摂りましょう。
カルシウム
生のチンゲン菜のカルシウムは、100g当たり100mgあります。カルシウムで有名な牛乳(100ml当たり110mg)と同じくらいの量があります。しかも茹でると120mgとなり、牛乳より多くなるのです。また、オクラ(90mg)、ほうれん草(69mg)よりも多いんですよ。
カルシウムは、赤ちゃんの歯や骨を作るのに重要な働きをします。また、カルシウムは、毎日摂らないといけません。前の日にたくさん摂ったとしても余分なカルシウムは排泄されてしまうのです。
今日の分はまた新たに摂る必要があります。「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊娠中の1日当たりのカルシウムの必要量は650mgです。乳製品や大豆食品にも多く含まれています。
カリウム
チンゲン菜のカリウムは、100mg当たり生だと260mg、茹でると250mgです。油炒めだと230mgを含んでいます。赤ピーマン(100g当たり210mg)、レタス(100g当たり200mg)よりも多いのです。
カリウムは、体内の塩分を尿と一緒に排泄する働きがあります。血圧の上昇を抑えたり、むくみを改善したりするのにも効果的です。筋肉の収縮をスムーズにして、腎臓の老廃物の排泄を促す働きもあります。
妊娠中の血圧の上昇は、妊娠高血圧症候群が心配です。また、妊娠後期にはむくみが出てくる妊婦さんも多いので、チンゲン菜を食べて健康で快適に過ごしたいですね。
ビタミンC
嬉しいことに、チンゲン菜のビタミンCは、生で食べるのと油炒めで食べるのとではあまり変わらないのです。ビタミンCは、鉄分の吸収を助ける働きがあり、鉄分を含む食品と一緒に摂ると効率的です。
また、免疫力を高める働きがありますので、風邪やウイルスに対する抵抗力が高まります。妊娠中は鉄分も必要ですし、その吸収が良くなるのは強い味方です。妊娠中は免疫力が落ちるので、それを高めてくれるビタミンCは、健康な妊娠生活には大切ですね。
βカロテン
カロテンは、ほうれんそうの半分ぐらいの含有量ですが、緑黄色野菜の仲間では、チンゲン菜はβカロテンを多く含んでいる方です。βカロテンには抗酸化性があり、抗ガン性や老化防止に役立ちます。
また、動物性の食品に含まれるレチノール(多く摂取すると赤ちゃんの奇形に関係する)とは異なり、体内で必要とされる分量だけビタミンAに変化します。βカロテンは摂り過ぎを気にする必要はありません。抗ガン性の他、皮膚や粘膜の健康、夜盲症の改善に有効です。
妊娠中は、免疫力が落ちて風邪を引きやすかったり、皮膚のトラブルを起こしやすくなります。βカロテンの豊富なチンゲン菜は、妊娠中の強い味方になってくれそうですね。
ここまでで充分チンゲン菜の栄養の魅力をご理解頂けたと思います。次に、どんなふうに調理するとこれらの栄養を逃さずに食べることができるのかをお話しましょう。
葉酸を逃がさないチンゲン菜の食べ方
チンゲン菜は生で冷凍が一番!
チンゲン菜は、アクが少ないので下茹でしなくても食べられます。冷凍も可能で、チンゲン菜を洗って適度な大きさに切り、生のままジッパー付きの袋に入れて冷凍します。
使うときは、自然解凍して水気を切るために軽く搾って、火を通さずにそのまま和え物にします。葉酸は火を通すと失われやすいので、生のまま食べられるのは嬉しいですね。もちろん、好きな果物と一緒にフレッシュジュースにしてもいいですね。
チンゲン菜は油で炒めると良い
ンゲン菜は油と相性が良く、ビタミンや鉄分やカルシウムなどのミネラルの吸収が良くなる特徴があります。葉酸は熱に弱いのでささっと短時間で炒めると葉酸も他の栄養素も効率良く摂れます。
スープにする
葉酸は水溶性ビタミンなので、茹でると茹で汁に溶け出してしまいます。茹で汁も一緒に食べられるスープにすると、少しでも多く葉酸を摂ることができます。葉酸は熱に弱いので、加熱時間を短くするのがコツです。
また、たんぱく質と組み合わせるとβカロテンやカルシウムの吸収率が上がります。溶き卵を加えたスープなど、色合いもいいですし、葉酸やその他の栄養も取れるのでおすすめです。
鮮度が良い時に食べる
葉酸は、鮮度が落ちると量が減ってしまいます。買ってきたら、早めに食べるようにしましょう。
また、葉酸は光に弱いので、できるだけ早く冷蔵後に保存するのが良いです。光に当たったままだと、加熱しなくてもどんどん葉酸が失われていくのでもったいないですよね。
他の栄養素との組み合わせる
葉酸は、ビタミンB6とビタミンB12、ビタミンCと組み合わせると吸収が良くなります。他にもたくさんの食品がありますが、主な食品をまとめました。
ビタミンB6 | 鮭・鶏ひき肉・にんにく・まぐろ・カツオ |
ビタミンB12 | しじみ・あさり・はまぐり・たらこ |
ビタミンC | 赤ピーマン・芽キャベツ・キウイフルーツ |
食品と共にサプリメントも
葉酸は、調理などで火を通すと半分が失われてしまいます。また、葉酸は体内での利用率もあまり良くないので、体内で利用される前にまた半分ほどに減ってしまいます。
実際に体内で利用できるのは、食品本来の葉酸の4分の1程なのです。チンゲン菜には、100g当たり66μgの葉酸が含まれています。
妊娠中は葉酸を640μg摂るように推奨されています。
チンゲン菜で葉酸を摂ろうとすると、この4分の1の利用率を加味しなくても、約660g(約2袋)以上も食べなければなりません。毎日そんなに食べられませんよね。
食品からの葉酸が足りない時には、サプリメントで補うことを厚生労働省も推奨しています。なぜなら、体内での葉酸のサプリメントの利用率は、食品よりも利用率が高く85%と推定されているため。食品と共に摂るといいですね。
まとめ
チンゲン菜は、妊娠中に重要な栄養素の葉酸の他にカルシウム、βカロテンなども多く含む良い食品です。年中手に入り、安価で料理にも使いやすいので、ぜひ活用したい野菜です。
鮮度がいいうちに生で食べるか、生で冷凍してそのまま和え物にして食べるか、もしくは加熱時間を短く調理してスープにすると効率的に葉酸が摂れますよ。ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCと一緒に摂ることも、葉酸の体内での吸収率が高くなるのでおすすめです。
妊娠中は、葉酸をはじめ栄養のことが気になるものです。赤ちゃんのためにも葉酸を効率よく摂って、食品で足りない分はサプリメントで補給しましょう。
安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ
妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。
そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。
私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。
なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。
そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。
管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。
今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。
間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪
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