【栄養士監修】豆腐には葉酸があまり含まれていない?妊婦が豆腐を食べる時に気をつけたいこと

葉酸 豆腐妊娠中に赤ちゃんの先天性神経管閉鎖障害を予防するために必要となる葉酸ですが、緑黄色野菜やレバーのほかにも大豆製品には多くの葉酸が含まれており、豆腐を葉酸摂取のために食べているという方も少なくないと思います。

しかし、実は豆腐には葉酸があまり含まれておらず、妊娠期に食べる食品としてお勧めできません。

今回はなぜ豆腐が妊婦にお勧めできない食品であるかを詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

※参考文献
1.応用栄養学改訂第5版
2,決定版 栄養学の基本がまるごとわかる事典
3,食品学 Ⅱ
4,厚生労働省
5,フジッコ株式会社

葉酸摂取に豆腐はあまり向かない

妊娠中なんだか食欲がないけどあっさりとした味わいの豆腐なら食べられるから、豆腐ばっかり食べているなんてことはありませんか?

実は妊娠期において豆腐はあまり葉酸の量が少なく、妊娠期において葉酸摂取する食品としておすすめできません。

同じ大豆でも豆腐は納豆の1/10の量の葉酸しか含まれていない

豆腐には木綿豆腐で100g中12μg、絹ごし豆腐で11μgしか含まれていません。同じ大豆製品である納豆が100g中120μgもの葉酸を含んでいるのに比較するとなんと1/10の量しか含まれていないことが分かります。

納豆に比べ、豆腐は作られる際に納豆に比べ大豆を加熱する時間や水にさらされる時間が長く、葉酸が破壊されたり、水中に流失してしまいます。そのため、大豆が本来持っているはずの葉酸量の1/10程度しか残らないのです。

また、豆腐を冷奴で食べる場合はさほど損失はありませんが、湯豆腐など加熱調理を行うとさらに葉酸が破壊・流失されてしまい、豆腐中の葉酸はほとんどなくなってしまうのです。

妊婦が1日に必要な葉酸の量を摂取するためには1日18丁以上の豆腐が必要

妊娠期は、通常時に推奨されている240μgの他に240μg必要とされています。

葉酸の摂取不足でお腹の赤ちゃんは先天性神経管閉鎖障害になってしまうことがあるので、厚生労働省は妊娠時に増やす必要のある240μgを、安全を考えてサプリメントで400μg摂るように推奨しています。

つまり、妊娠初期(0~3ヶ月)には通常推奨量の240μg+妊娠期の推奨量400μgの合計640μg摂ることを目指します。

豆腐から充分な葉酸を摂取しようとするには驚くことに1日18丁以上もの量の豆腐が必要となります。

いくらなんでも豆腐から葉酸を摂るために大量の豆腐を食べる方はいらっしゃらないと思いますので、葉酸を豆腐から摂るときは1つの食品から葉酸を摂ろうとせずに、葉酸をたくさん含むほうれん草ブロッコリーなどの緑黄色野菜などのその他の食品と組み合わせて食べるようにしましょう。

葉酸が欠乏してしまうと起こるリスクについては、『必読!葉酸欠乏で妊婦や胎児に与える影響とは?』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね。

妊婦が豆腐を積極的に食べないほうが良い理由

豆腐には葉酸があまり含まれていないほかにも積極的に食べない方がいい理由が2つ存在します。

①大豆イソフラボンを摂りすぎてしまう

豆腐には大豆イソフラボンと呼ばれる女性ホルモンと似た働きをする栄養成分が多く含まれています。

大豆イソフラボンは更年期障害を改善し、骨粗鬆症の進行を緩やかにする働きがあり、近年注目されている成分でもあります。

その一方でこの大豆イソフラボンは、大量に摂取すると乳がんや子宮頸がんのリスクを高める、体に悪影響を及ぼすとの研究報告もされています。

そのため、厚生労働省の食品安全委員会によりサプリメントなどに配合されるアグリコン型(大豆イソフラボンの糖が分離した形)の1日の摂取量が75㎎と定められており、女性と15歳未満の子供にはどのような影響が出るかはっきりしておらず、安全性が明確では無いため摂取を推奨しないとの通知が出されています。

通常の食品でも、短期間の場合では摂取量が超えても直ちに健康被害が出ないとされていますが、豆腐1丁(300g)で約80mgの大豆イソフラボンを含んでおり、1日の摂取量が75㎎を超えてしまっているため、念のため、1日1丁以上は食べない方が無難です。

妊娠中は大豆イソフラボンが体の中の赤ちゃんにどの様な悪影響が及ぼされるかデータが無く、危険なため大豆イソフラボンを多く含む食品を食べすぎないように心がけましょう。

②栄養バランスが乱れる

豆腐は良質なたんぱく質やカルシウムなどの妊娠中に必要な栄養素を兼ね備えており、体に良いように感じますが、豆腐ばっかり食べているとやはり栄養バランスが崩れてしまいます。

豆腐には葉酸をはじめ妊娠中に必要となる鉄やβカロテン等の栄養素がほとんど含まれていないため栄養バランスが乱れてしまいます。

また、たんぱく質の摂りすぎになり、腎臓に負荷がかかりすぎてしまい腎臓病の原因にもなります。

そのため、つわりでどうしても豆腐しか食べられない時以外は、豆腐に足りない栄養素を持つほうれん草(鉄)や人参(βカロテン)等足りない栄養を補えるような食品を組み合わせて食べるように心がけましょう。

効率良く葉酸を摂取するなら葉酸サプリを!

妊娠中の女性が充分な量の葉酸を摂るために、厚生労働省はサプリメントからの摂取を推奨しています。葉酸を豆腐から充分に摂ることは現実的に不可能です。

この様に大量の豆腐を1日で食べるには現実的ではありませんし、更にそのほかの葉酸が含まれる食品と組み合わせて食べるのもなかなか大変な上、食品に含まれるポリグルタミン酸型葉酸は50%しか体に吸収されません。

サプリメントであれば、体に吸収されやすいモノグルタミン型葉酸が配合されており、85%体に吸収されるため、十分な量を簡単に摂取することが出来るため効率よく葉酸を摂取できます。

妊娠中にサプリメントを使っても大丈夫!

妊娠中にサプリメントを使うことに罪悪感や嫌悪感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、厚生労働省では、赤ちゃんが神経閉鎖障害にかかるリスクを下げるために妊娠の1か月以上前から妊娠3か月前までの間、食品からの240μg葉酸摂取に加え、サプリメントや強化食品などの栄養補助食品から1日640μgの葉酸の摂取を勧めています。

また、海外でもアメリカなどを筆頭に、パンや米、パスタなどの主食に葉酸を140μg添加する義務があり、赤ちゃんの神経閉鎖障害のリスクを下げるために国を挙げて栄養補助食品から葉酸の摂取を勧めています。

葉酸のサプリメントを使う際に注意すること

葉酸のサプリメントを使う際に1つだけ注意してほしい点があります。それは、葉酸の配合量が1回1mg(1,000μg)を超えるサプリメントの使用は控えることです。

基本的に葉酸は医師の指導が無い限り1日に1mg(1,000μg)を超える量を摂取すべきではないとされていますが、まれにサプリメントにより効果があるように見せかけるため大量の葉酸が配合されてことがあります。

大量の葉酸を摂取した場合、水溶性ビタミンのため重篤な副作用は起きず、胃腸症状の副作用がまれに現れる程度ですが、新たな重大な副作用が発見される危険性も否定できません。

また、ビタミンB₁₂の欠乏の診断を困難にさせることから1日に1mg(1000μg)を超える量の葉酸を含んだ葉酸サプリメントの使用は控えましょう。

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まとめ

今回の話を通じて妊娠中に豆腐を大量に食べることが進められない理由がご理解いただけたと思います。

豆腐はさっぱりした味わいでのど越しもよく食べやすい食材でもありますが、乳がんや子宮頸がんの高めるといわれている大豆イソフラボンも多く含まれています。

食べやすいからとついつい豆腐ばっかりを食べ過ぎず、いろんな食品を組み合わせて食べ、栄養バランスを整えるように心がけましょう。

また、つわりや妊娠中の疲労で食事のことを考えられない時は無理をしないで、足りない栄養素は無理せずサプリメントなどを活用して、赤ちゃんの先天性神経管閉鎖障害のリスクを減らしましょう。

安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ

妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。

そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。

私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。

なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。

そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。

管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。

今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。

間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪

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