小松菜は、スーパーでもよく見かける身近な野菜ですね。本来は冬が旬ですが、今ではハウス栽培も多く、いつでも食べることができます。
小松菜には、葉酸が多く含まれていますし、その他の妊娠中に摂りたい栄養素も豊富なんですよ。
しかし、葉酸は水や熱に弱いので、効率よく摂取するのが難しい栄養素です。
そんな小松菜に含まれている葉酸を、できるだけ逃さないように摂ることができる簡単で便利な調理方法や小松菜に含まれている栄養素についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
※参考文献
「厚生労働省」
「日本人の食事摂取基準2015年版」
記事の目次
小松菜には葉酸が多く含まれている!
小松菜に含まれている葉酸の量
生の小松菜100g(一束は約300g)中には、110μgの葉酸が含まれています。実は、葉酸が多く含まれていることで有名なほうれん草と同じくらいの葉酸が含まれているのです。
茹でても86μgは残り、茹でたチンゲンサイや白菜、キャベツなどに比べて、多くの葉酸を多く含んでいます。
妊娠期は1日640μgの葉酸摂取を目指す
妊娠中には、1日640μgの葉酸摂取が厚生労働省からも推奨されています。
ただ、野菜の中でも葉酸を多く含んでいる枝豆でさえも100gでは、一日分も摂れませんよね。
でも、手に入りやすく、料理の幅がある小松菜は他のものと組み合わせることによって多くの葉酸が摂れる便利な野菜なのです。
また、小松菜には、葉酸の他にも妊娠中に摂っておきたい栄養素がとても豊富に含まれています。
妊娠中に大事な栄養も小松菜に含まれている!
妊娠中は、今回ご紹介している葉酸以外にも色々な栄養が必要になってきます。
もちろん葉酸も重要ですが、小松菜には葉酸以外にも多くの栄養素が含まれているのです。生の小松菜と茹でた小松菜の主な栄養素を比較してみましょう。
100g当たりの栄養素 | 生の小松菜 | 茹でた小松菜 |
食物繊維 | 1.9g | 2.4g |
鉄 | 2.8mg | 2.1mg |
カルシウム | 170mg | 150mg |
カリウム | 500mg | 140mg |
βカロテン | 3,100μg | 3,100μg |
ご覧の通り、小松菜の葉酸以外の栄養素は食物繊維や鉄分、カルシウムなど、妊娠中にも大事な栄養がたくさん含まれていますね。
でも、これらの栄養素の名前は知っているけど、妊娠中になぜこれらの栄養素が必要なのか、どんな効果があるのかを具体的に知っている人はあまりいないと思います。
ですので、ここでは小松菜から摂れる栄養素についてどんな働きがあるのか、これらの栄養素を摂るとどんなメリットがあるのかなどについて、ひとつずつ解説していきますね。
食物繊維
小松菜の水溶性食物繊維 0.4 g、不溶性食物繊維 1.5 gの割合で合計1.9gです。水溶性食物繊維は、体に有害なものの吸収を妨げ、便として排出したり、血糖や血中コレステロールを下げる働きがあり、動脈硬化の予防に役立ります。
また、ナトリウムを排除して血圧を下げるので、高血圧防止にも効果があります。妊娠中には、ホルモンの影響で血糖コントロールが悪くなる可能性がありますし、妊娠高血圧症候群にも気をつけたいので、食物繊維は重要な栄養素ですね。
不溶性食物繊維は、便秘の予防に効果的で、水に溶けずに水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激して排便を促します。便秘になりがちな妊婦さんにはありがたい栄養素です。でも、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、逆に便秘になることがありますので気をつけましょう。
鉄分
茹でた小松菜には、鉄分2.1mgが含まれています。鉄分が豊富なことで知られているほうれん草は、茹でたもので鉄分0.9mgです。実は、小松菜の方が鉄分でも有名なほうれん草よりも鉄分を多く含んでいるのです!これは、知らない人も多いと思います。
妊娠すると貧血になりやすい上に、赤ちゃんも鉄分を必要とします。鉄分は妊娠中に多く摂ってほしい栄養素ですし、特に妊娠中期から後期にかけては貧血の予防のために、鉄分が豊富な食品を摂るようにすすめられています。豊富な葉酸と鉄分を含んだ小松菜は、妊婦さんにはおすすめの食品です。
カルシウム
小松菜のカルシウムは、茹でた小松菜100gで150mgです。
コップ半分の牛乳(約100ml当たり110mg)、木綿豆腐(100g当たり120mg)よりも多く含まれています。
カルシウムは、赤ちゃんの骨や歯を作る大切な栄養素です。そして、余分なカルシウムは排泄されてしまうので、毎日摂取する必要があります。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊娠中の1日当たりのカルシウムの必要量は650mgです。乳製品や大豆食品に多く含まれています。野菜の中では、小松菜はカルシウムを豊富に含む食品の上位に食い込んでいます。
カリウム
小松菜のカリウムは、生だと500mg、茹でると140mgです。茹でても缶詰のホールコーン(100g当たり130mg)、茹でたキャベツ(100g当たり92mg)よりも多くのカリウムが含まれています。
カリウムは、体内の塩分を尿と一緒に排泄して、血圧の上昇を抑える働きがあり、むくみの改善にも効果的です。筋肉の収縮をスムーズにしたり、腎臓の老廃物の排泄を促す働きもあります。
妊娠中の血圧の上昇は、妊娠高血圧症候群が気になりますし、特に妊娠後期はむくみに悩まされる妊婦さんも多いので、小松菜を食べて健康に過ごしたいですね。
βカロテン
小松菜のβカロテンは3100μgで、クレソン(100g当たり2600μg)やチンゲンサイ(100g当たり2600μg)よりも多いのです。βカロテンは、体内で必要な分だけがビタミンAに変換されます。
ビタミンAは摂り過ぎると赤ちゃんに奇形が発生する可能性が高くなりますが、βカロテンで摂れば、ビタミンAの摂り過ぎにはなりません。
ビタミンAは、目の神経伝達物質になります。また。皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ作用があり、免疫力を高める働きもあります。
妊娠中は、免疫力が落ちるので風邪を引きやすかったり、体調が悪くなってしまったりしがちです。ビタミンAの摂り過ぎが気になる妊娠中は、βカロテンの豊富な小松菜などの野菜を摂っていきたいですね。
ここでビタミンAについての補足です。ビタミンAは、レバーなどに動物性食品に多く含まれるレチノール、緑黄色野菜などに含まれるカロテノイドの2種類があります。
レチノールは、体内に蓄積されやすい特性があり、過剰に摂取するとよくありません。レチノールは、胎盤を通して赤ちゃんに運ばれますので、摂りすぎると、赤ちゃんの耳の形態異常などの奇形が起こる可能性があります。一方で、カロテノイドは体内で必要な分だけがビタミンAに変換されて過剰摂取になることはありません。
こうやって見てみると、小松菜って本当に栄養豊富な優秀な野菜ですね。その上に、身近でお値段も手頃ですし、色々な料理にも使いやすいときたら、食べないと損な気さえしてしてきます。
では、どんな風に調理するとこの豊富な栄養を逃さず摂ることができるのでしょうか。詳しくご説明致します。
妊娠中にレバーを食べるのが良くない理由については、『葉酸が豊富なレバーを妊婦は食べるべき?知っておきたいレバーの栄養素』の記事で更に詳しく解説していますので、よく読むようにしてください。
小松菜から葉酸を摂取する時に気をつけたい調理方法
小松菜は生が一番!
小松菜は、アクが少ないので下茹でしなくても食べられるんです。お好みの果物を合わせてミキサーでフレッシュジュースやスムージーにすると最大限に葉酸が摂れます。
バナナで甘みを加えてもいいですし、ビタミンCが豊富なレモンやキウイフルーツだと葉酸の吸収もアップしてさっぱり飲めますよ。バリエーションは無限大です。
野菜には、細胞壁があって生のままだと体に吸収されにくい特徴がありますが、ミキサーを使うと細胞壁が壊されるので消化吸収が良くなります。生の小松菜の場合は、時間が経つと酸化しますので注意が必要です。フレッシュなうちにいただきましょう。
小松菜は蒸すと良い
小松菜は、直接に火を通すよりも電子レンジで調理したり、蒸したりすると葉酸を逃しにくいのでおすすめです。
葉酸は、調理中に水に流れ出たり加熱で壊されたりしてしまい、約半分は分解されてしまいます。水をできるだけ使わないような蒸し料理だと葉酸も他の栄養も閉じ込められて、効率的に摂取できます。
スープにする
葉酸は、水溶性ビタミンのために茹でると茹で汁に溶け出してしまうのです。茹で汁も一緒に食べられるスープだと溶け出した葉酸も一緒に摂れますね。
ただ、葉酸は、熱にも弱いので加熱時間が増えるとそれだけ失われます。できるだけ加熱時間を短くしましょう。
鮮度が良い時に食べる
鮮度が落ちると葉酸の量も減ってしまいます。できるだけ早く食べるようにしましょう。葉酸は光に弱いのです。
買ってきたら、すぐに冷蔵後に保存するのが良いと言われています。光に当たったままだと、加熱しなくてもどんどん葉酸が失われていくのです。
また、冷凍保存する場合は、固茹でしたり固めに蒸して冷凍します。加熱することによって、小松菜の細胞壁が壊れますが、生で冷凍保存するよりは、冷凍による細胞の破損が少ないのです。
他の栄養素との組み合わせる
葉酸は、ビタミンB6とビタミンB12、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まると言われています。下記にまとめてみましたが、他にもたくさんの食品があります。
ビタミンB6 | 鮭・鶏ひき肉 |
ビタミンB12 | しじみ・あさり |
ビタミンC | 赤ピーマン・芽キャベツ・キウイフルーツ |
食品と共にサプリメントも
実は葉酸は、調理によって約半分が失われてしまうのです。また、葉酸は体内での利用率が悪いこともわかっています。
食品中の葉酸は代謝する時に色々な段階があるために、利用率が半分程度に低下するとも言われているのです。最終的に食事から摂取した葉酸が体内で利用されるのは、4分の1程度になります。
小松菜には、100g当たり110μgの葉酸が含まれていますが、妊娠中に推奨されている葉酸量である640μgを小松菜で摂ろうとすると、2束以上食べなければなりません。
いくら小松菜には葉酸が多く含まれていたとしても毎日、この量の小松菜を食べるのは、現実的ではありませんよね。
食品からの葉酸が足りない時には、サプリメントで補いましょう。葉酸のサプリメントの体内での利用率は、85%と推定されています。食品の利用率50%と比べるとかなり利用率が高く、厚生労働省もサプリメントから1日400μgの葉酸摂取を勧めています。
まとめ
小松菜は、葉酸をはじめ食物繊維、カルシウム、鉄分など妊娠中にも大事な栄養素がたくさん含まれている優秀な食品です。鮮度が良いうちに、生で摂るか、できる限り加熱時間を短く調理して食べると効果的に葉酸が摂れます。
ビタミンB6やビタミンB12、ビタミンCと組み合わせることによって葉酸自体の吸収率も高まります。おなかの赤ちゃんのためにも葉酸は不足なく摂ることが大切です。
食品で足りない分は、サプリメントの活用して、不足なく摂るようにしてください。
安心・安全に摂れるおすすめの葉酸サプリ
妊娠中に起きる「つわり」でまともに食事が摂れないことは日常茶飯事だと思っておきましょう。
そうなった時に怖いのが、ちゃんと赤ちゃんの為に栄養が摂れないこと。また出産時の体力を考えても、お母さんの為、産まれてくる子供の為に、ちゃんと栄養は摂っておきたいですよね。
私も含め、多くの出産経験者が声を揃えて言うのは、食事から摂れなければサプリから摂取するべきという事。
なぜなら、サプリだとしんどいつわりの時でも安定して栄養が摂れる点が大きなメリットです。特に葉酸に関しては、産まれてくる子供へのリスク等も考えると、「食事からで十分よ!」と安易に考えるわけにもいきません。
そんな不安をなくすためにも、妊娠中には葉酸サプリを摂取するのがおすすめです。
管理栄養士の私が厳選した、葉酸サプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
葉酸サプリは継続して摂取するものなので、定期コースが多いですが、出産後も葉酸は必要な成分の事を考えると強制的に送ってくれるのはある意味助かります。
今回紹介している3つのサプリは、成分もちゃんと確認して私も飲んでいたものです。
間違った選び方・商品ではなく、産まれてくる赤ちゃんのためにも、正しい商品を選んでくださいね♪
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